『俺の可愛いはもうすぐ消費期限!?』をものすごく推したい【第1話】

Hey!Say!JUMP山田涼介主演のドラマ『俺の可愛いはもうすぐ消費期限⁉』(テレビ朝日系/毎週土曜23時30分)の存在を知っているだろうか。全9話で現在第6話まで放送されている。今まで観ていない人にも注目してほしい!という思いで、この記事を書く。

 

仕事で書きたい…とも思ったのだけど、自分の思ったままに魅力を伝えていきたい気持ちが勝った+書ける媒体がわからないので、とても閉じられたこの場所で書いていきたいと思う。

 

『俺の可愛いはもうすぐ消費期限!?』は、“可愛い”を武器に生きてきたあざかわ男子・康介(山田)と、26年恋愛経験ゼロのロボット女・和泉(芳根京子)が繰り広げる不器用なオトナの“遅すぎる初恋”を描くラブコメディー。この枠の魅力は、30分枠だというところ。さくっと見られるし、何も考えずぼーっと見ても楽しめる枠なので、気に入っている。

 

■第1話(ネタバレあり、というかネタバレしかしてない)

 

丸谷康介・29歳。彼は生まれながらの『可愛さ』を武器に、勉強も仕事も恋も、求められれば120%完璧に打ち返してきた。ビールメーカーの新商品発表イベント会場のステージでも、キラリと笑顔を浮かべ、記者たちも夢中。口に泡をつけて「全部飲んじゃった」と笑う徹底ぶりだ。開始1分半で既に山田のキュートさが爆発している。

 

まず言いたいのは、なぜこの人に今までこういう役がなかったのかということ。彼は29歳でラブコメ初挑戦。山田涼介のこういうポップなラブコメを待っていたのだ…と第1話から頭を抱えてしまう。

 

そして康介はエレベーターである“おっさん”(古田新太)に出会う。“おっさん”は、康介をちらちらと見つめ、終いには「がまんできない!」と康介の顔を触る。怯える康介に「でも可愛い人生もここまで。この可愛い、もうすぐ終わっちゃうんだよなぁ」と意味深な言葉を残して康介の元から去る。

 

分単位で語っていたらきりがないので割愛するが、この後も寝起きショットや白の寝間着姿、学ラン姿などサービス満点。第1話から胸焼けするくらいのサービスショット炸裂だ。そんな中、康介は異動してきた若手社員・和泉と一ノ瀬圭(大橋和也)を紹介される。和泉は無表情で無愛想、無口の“ロボット女”。

 

得意先にあいさつに行くと、そこで一ノ瀬が痛恨のミスをしてしまう。康介はキラースマイルで後輩をフォロー。しかしその後、得意先から「担当を一ノ瀬にしてほしい」という申し出がある。後で謝罪に来た一ノ瀬を、本部長が気に入ったのだ。「俺の笑顔が負けた」とショックを受ける康介。ここから少しずつ、“可愛い”で生きてきた康介の人生が変わっていく。

 

その後、康介は恋人に振られる。こんなに可愛い子を振るなんてなぜ!?と思うが、彼女に言わせると「康介は自分にしか興味ないんだよ。もうその顔見たくないの!」ということらしい。可愛い彼氏とつきあうにはそれなりの悩みがあるのだ、きっと。自分に置き換えて考えてみても、もしかしたら無理かもしれない。あんな可愛い顔が隣にあるのは耐えられない。1日限定が限界で、あとは自信を失っていくのみ…な気がする。

 

落ち込む康介の前に、あの“おっさん”が現れる。それはエレベーターで出会った“おっさん”だ。もみ合って噴水に落ちて濡れながらも、「あなたの変な予言から、俺の人生どんどんどんどん悪い方向に行っちゃってるんですよ!」と責める康介。“おっさん”はここで衝撃の事実を口にする。

 

「俺、お前なんだよ。59歳の丸谷康介。30年後の未来からやってきました」。

 

にわかに信じられないが、康介は意外にもすぐに信じる。そして傷つく。「なんの冗談だよ…未来から来たって。俺の可愛いが終わるって。笑えないんだけど」と切ない声を出して「もうやだ…寒いし…お腹すいたし」としゃがんでほろほろと涙を流す。

 

ほろほろと泣いている康介の前に差し出された1枚のハンカチ。康介が見上げると、そこには「ひどい顔ですよ」と和泉が立っていた。和泉は「明日もよろしくお願いします」と頭を下げ、その場を去る。

 

康介はそのハンカチを見て、一気に顔を歪ませて号泣。ハンカチを顔に押し当てて、顔をぐちゃぐちゃにして泣くのだった。

 

山田くんの演技の時に好きなところは「声の出し方」と、徹底的に磨き上げられた「表情の変化」だと思う。やはり第1話の山場はこの康介が涙を流すシーンで、きちんと康介の“可愛い”を表現しながらも、切なげな声を出す。そして涙が出るまでの表情の歪みが、とてもキレイでかわいい。

 

唇を1回キュッと結ぶ仕草が、まるで子どもみたいな泣き方だ。きっと康介がここまで“可愛い”に振っているキャラクターでなければ、山田くんはもっとブサイクな泣き方をするだろう。あと演技は関係ないけど、ストレートだった髪が水に濡れて少しうにょっとなってしまっているところも、康介の可愛さが増す。

 

よく「アイドルが俳優をやる意味とは?」のようなことが議論される。オブラートに包まずに言うならば、アイドルは歌って踊っておけ、のような。でも、アイドルじゃないとできない演技も絶対にある。山田くんの振り切った可愛さや、表情の変化は、自分のことを徹底的に研究して身につけてきた武器だと思う。

 

第2話に続く。