あなたにとってのshow must go on

 

 

つい先日、こんな記事を読んだ。

 

絶対ヘアメイクになって、中丸くんのヘアメイクする!!

 

その記事は、どこで読んだか忘れたけど、夢に向かって頑張っている美容学生さんの記事。

その記事を読んで、心がずん、と重くなった。

 

 

実は、私もその口である。

齢29歳。

もちろん、憧れのひとと仕事は、していない。

 

いま振り返ってみると、完全にこじらせてんな、と思うんだけど、当時は真剣で、真剣でしかなくて。

彼女と同じ気持ちできっとキラキラしてた。

 

私は、どうしても憧れのひとと仕事がしたくて、大学生活を終えてから専門に通った。

ヘアメイクの専門学校だ。

今思えば、専門学校時代がいちばん憧れの人に近かったんじゃないかな、と思う。

可能性が無限にあって、できないことなんてないとおもった。

三年後の手帳には、KinKi Kids 収録、とか、コンサートヘアメイク、とか、そんな予定でびっしりなんだろうと毎日毎日毎日想像していた。

 

 

卒業してから、どうしたかというと、すぐにヘアメイクがやりたくて、すぐにヘアメイクでお金がもらいたくて、写真スタジオでバイトした。

そこから7年。

私はいまもそこにいる。

バイトが社員になって、社員が店長になって、トレーナーになって、そこにいる。

 

 

店長になると、管理職なもので、ヘアメイクはほとんどしない。

なにしてるんだろって漠然に思っている。

 

だから、毎年観るSHOCKではいつも尋常じゃないくらい泣いている。

突き進むコウイチを、カンパニーを見て、自分はなにしてんだっていつも思う。

 

それと同時に、堂本光一という人間のすごさを実感する。

 

比べ物にはならないけれど、店長も座長も、その団体のリーダーであることに変わりはない。

わたしは、初めて店長職に就いたとき、不安で不安で仕方なくて、SHOCKのパンフレットを読み漁ったり、堂本光一さんのインタビューを全部読み返したりした。

 

いろんな本を読めと、エリアマネージャーからは言われていたけれど、わたしには堂本光一という人間、リーダーのやり方がいちばん響いたし、マネしやすかった。

 

かっこつけないということ。

ブレないこと。

周りを信頼すること。

部下を信頼すること。

部下に考えさせること。

コミュニケーションをとるということ。

 

背中を見せること。

 

これらは全部リーダー論みたいな本に書いてあることだ。

でも、堂本光一、という、行動をしているひとを昔から見ていた私はこの人の生き方そのものが、とても参考になったし、リーダーとして本当に素晴らしいと思った。

 

こんな感情も、たぶん店長をやらせてもらえなければ抱かなかった感情で、その機会を与えてくれた会社には感謝している。

 

 

 

前置きすごい長いけど、会社を辞めようとおもう。

 

憧れののひとと、仕事が出来ることは一生ないかもしらないけど、ヘアメイクで、もう一度頑張ってみようとおもう。

 

きっかけは憧れのひと。

だけど、だいすきになった。

 

そのヘアメイクを続けることが私にとってのshow must go onだ。

 

 

 

ところで、わたしがヘアメイクになろう!って思った時は、かなり名案だとおもった。

周りに、憧れのひとと仕事がしたいからとかいう理由で始めてるひとはだれもいなかった。

わたしは特に最初からヘアメイクだいすき!って感じではなかったから。

 

でもいま、すごく見る。

Twitter、ブログ、などですごく見る。

 

そういう子達には是非、夢を叶えてほしいなぁっておもう。

これほんとに。

 

 

いつか、ありがとう、って伝えたい。

ただそれだけで始めたヘアメイクが、私をいつも支えてくれているから。