カタチは悪くたって自分らしくいようって
アイドル「らしく」という言葉がある。
その言葉はこの何ヶ月か何度も何度も耳にした。
「頼むからアイドルらしくいてくれ」
「アイドルなんだから幻滅させないでくれ」
アイドル「らしさ」って何だろう。
これが今日のテーマ。
めちゃくちゃ主観なので、というかこのブログ主観しかないけど、よろしくどうぞ。
■経験した「アイドルらしさ」を求められる場面
あくまでジャニーズに限るし、私が応援してきた人たちに限ります(すごく限定されるけど)
そして関連性はないので3人を「一緒にしている」わけではありません。
①この人なしでは語れない、堂本剛さま。
ずっとブログを読んでくれている方やKinKi Kidsを好きな方は何回も書いているので重複しますが。
剛くんは自分がアイドルでいなければいけない葛藤に悩んでいた時期があったと言う。
自分が世間に求められている自分になるために、あの頃の自分なら「石を食べろ」と言われたら食べていたと思う、と振り返る。
そんな中で剛くんの心が壊れてしまう。
考えてみればどんなに強い人でもそんなストレス状況の中で眠る時間もなく仕事してたら壊れると思う。
ソロデビュー、「街」を作成した時、髭を生やした時、奇抜な格好をした時、事務所からひどく怒られた、と剛くんは語る。
理由は「アイドルらしくないから」。
その時のジャニーズ事務所はきっと今よりももっともっと生きにくかったんじゃないかな。
「街」は確かにアイドルらしくない歌だ。
ジャニーズが作る楽曲といったら恋愛ソングが主で、「街」のような人生観を歌うような曲はあまりなかった時代。
それでも剛くんは自分でプレゼンをして、なんとか自分らしく生きることを確立する。
彼のライブでは、ラジオでは、「自分らしく生きよう」というメッセージが強く強く訴えかけられる。
不機嫌なときは不機嫌だ、と言う。態度にも出る方だと思う。
自ら自分らしさを求めて仕事として手に入れてきた彼の言うことはリアルであり、メッセージに説得力がある。
②伊野尾慧くん
「アイドルとしては0点。綺麗な人見るとニヤニヤするし結婚もしたいし子供も欲しい」(ニュアンス)
自分で自分を0点と言うアイドル、それが伊野尾慧くん。
もう掘り起こしたくないけど短い間にスキャンダルが起きた。
私たちの中でもきっと意見が別れる、女性問題。
どんな女性問題もそうだけど、なんで今、というタイミングでもあったし立て続けに起こったことからネットは荒れた。
「アイドルなんだから」「アイドルらしく」この時も何度も何度も聞いた言葉。
伊野尾くんは頭の良い人だけど、アイドルらしくないといえばらしくない。
下ネタも言うし、上記のように結婚したいとか子供が欲しいとかいうこともすぐに言う。
でもそれは普通の成人男性からしたら当たり前のことだし、私個人としてはそうやってなんでも(ではないけど)話してくれる方が嬉しい。
彼は大学生活を学生として満喫してきた人だ。
建築学科を四年間で卒業し、そのあいだに被災地にも行ったり、所謂「普通」の友達もたくさんいた。今も交流があると聞くし、大学生活の話をしている伊野尾くんは楽しそうで誇らしげでもあって見ているこちら側としても嬉しかった。
昔から芸能活動をしていた彼が、そのような「普通の場所」で過ごしてきた四年間の意味を考える。
私は小さな頃の伊野尾くんからずっと応援してきた訳ではないから元からそうだったといえばそれまでなんだけど、その年代を芸能界ではない場所で過ごす時間が多いことってアイドルとしての人格を作る上でも影響があると思う。
めざましテレビを始め、多くのテレビに出演するようになった伊野尾くんだけど、彼が人に何かインタビューをする時が好きた。
「アイドルじゃない自分」も知っているから、「普通の世界」を知っているから、距離の取り方がうまい。
インタビューされている人はきっと一瞬で伊野尾くんのことを好きになる。
アイドルとしては0点。
伊野尾くんは言うけど、その自分らしさに救われている人たちもきっといる。
テンプレートのような言葉じゃなくて、自分の感情をたとえファンから見てショック(である人が多いかもしれない)なこともストレートに言える人。
そんな人は「アイドルらしくない」と責められる世界はあまりにも悲しかった。
③小山慶一郎くん
記憶に新しい、謹慎処分にまでなった出来事。
このときほど好きな人を罵倒する言葉を聞いたことがなかった。
こんなにしんどいんか、ってくらいしんどかったし、いろんなものに飲まれて自分の思考えさえもわからなくなった。
けど、悪い意味でも良い意味でもないけど、小山くんって昔からそうだったよね?ってことはずっと思ってた。
悪い意味に聞こえるかもしれないけど悪い意味じゃなくて。
NEWSが出来た時代から、良いところも悪いところも変わってなくて、小山慶一郎は小山慶一郎だよって思ってた。
今回のことは時間が経ってもきっとずっとデリケートなことで、傷ついた人はきっとずっと傷ついていて、解決策なんてないんだろうなあと思う。
「傷ついた人はずっと傷ついている」
小山くんはいろんな人を傷つけてしまったのかもしれないけど。
小山くんも同じだ。
きっとずっと傷ついている。
■味スタで見た「NEWSらしさ」
正直ずっとずっと、小山くんが戻ってきてからもTwitterはギスギスしているし、今もギスギスしているし、もしかしたらずっとこれなのかもしれないけど。
でも、味スタで見たのは私が大好きなNEWSだった。
仲が良くて、楽しそうで、幸せそうで。
好きな人が笑っている、ということはこんなにも嬉しいことなんだ、って思った。
今まで、特に最近のジャニーズを見て思ってたけど当たり前のことなんて何にもなくて、4人が並んでることって奇跡なんだなって思った。
NEWSが15年間続いていることも奇跡の中の努力でそうなっている。
大丈夫大丈夫と思っていても本当は不安なことなんてたくさんあって、それでも4人を見たら、そうだ、この4人はNEWSを守った4人だ、って思った。
4人には笑顔が一番よく似合う。
あとは泣き笑いかな。
泣きながら幸せそうに笑っているのが本当によく似合う。
NEWSとみんなで見た花火も綺麗だったね。
■味スタのあとの「小山慶一郎らしさ」
拡散のされかたにも色々あって荒れたけど、ここでは置いておいて。
小山くんが広島でボランティアしてるよ、ということが拡散されたとき、広島の友達は本当にみんな喜んでいたし、私にまで「ありがとう」と言ってくれた。
本当に私は現地にも行ってないしせいぜい雀の涙程の募金しか出来ていないけど、それこそ本当に担当とは運命共同体だよなあと思った。
今、何を言ったって叩かれること、曲がって伝わることがあること、本人が一番よくわかっていることだと思う。
それでも行った。
小山くんは、そういう人だ、って思った。
何も幻滅なんて出来ない、小山くんてそういう人だ。
大好きな「小山慶一郎らしさ」。
せめて自分に出来ることをしよう、って、今回の件を反省している姿勢を示すことではなくて、そしてこれは反省している姿勢を示す行為ではない。
ただ単純に「力になりたい」って気持ちだと思う。
■取捨選択
人生は取捨選択だらけで、それは自分が応援するアイドルもそうだ。
今回のことで離れてしまった人、離れたくても離れるしかなかった人、嫌いになってしまう人、何も変わらず応援し続ける人。
いろんな人がいる、いろんな意見がある。
剛くんが病気になった時も、奇抜な格好をし始めた時も、ENDLICHERIを始めた時も、同じようにいろんな人がいた。
伊野尾くんのスキャンダルの時も同じく。
それは彼らが表舞台に立っている限りはもう仕方のないことだ。
耐えられないならば表舞台から姿を消すしかない。
それでも小山くんは言った。
「この道を進むことを許してほしい」って。
傷つけて、傷ついて、いろんな覚悟をしたと思う。
それでも選んだその道を私は応援していきたい。
プライベートがどうかなんてわからない、だって知らないから。
私は表に立っている小山くんのことしか知らない、見ていないから。
これは庇う庇わないではなくて、本当に知らないんだから仕方ない。
「何を信じるか」
ネットでの情報ばかりが先歩きして、何を信じるか、何が真実かさえも拾う事が難しい。
人が悲しんでいたり辛い想いを抱いている時だからこそ
どちらが正解で間違いなのかと争う事やぶつかり合う事ではなく
その選択に愛を持って寄り添う事が大切。
大好きな堂本剛くんの言葉だ。
離れる人も応援する人も取捨選択をする必要がある。
相容れない意見の人と争ってもお互いに時間の無駄だし、そもそも人の意見を変えるなんて相当難しい。
感じ方は人それぞれでいい。
■「らしさ」
そもそも「アイドルらしさ」って誰が決めたのだろう。
アイドルの当たり前は誰が決めたのだろう。
全員が全員アイドルらしさを追求していたら、金太郎飴みたいなアイドルが出来上がってしまうかもしれない。
私は「自分らしいアイドル」に惹かれる。
今回出した人たちだけじゃなくて色々自分らしく生きているアイドルはいるだろう。
自分らしく生きているアイドルは、その経験を通して語った言葉に説得力がある。
その口から語られる歌詞に力がある。
時に流す涙にも笑顔にも、感情を感じる。
もちろん、だからといってどんどん恋愛してね!とか、女の子といくらでも遊んでね!!とか、飲みまくってね!!とかそんなことを思っているわけじゃない。
でも、こんなことで、こんな途中の躓きで、小山くんらしさを失ってほしくない。
ラジオで何回か言った「生意気ですみません」という言葉とか、コンサートで少し遠慮がちに煽ったりとか、躊躇ったりとか。
こんなことで、小山くんにしか出せない良さを、ずっと変わらなかった良さを封印してほしくない。
プライベートは知らない。
でも、アイドルでいる小山くんのことはずっとずっと見てきたし、ずっとずっと見てきた人たちがいる。
どうか、どうか、小山くんが自分らしく生活出来て、自分らしくアイドルを出来る日が早く戻ってきますように。
カタチは悪くたって自分らしくいようって
小さな愛を抱きしめたら
そこには絶対に誰かが待ってるから。